兵庫県の丹波市という田舎で、ごく普通の4人家族の末っ子次男として生まれました。小さい頃から水泳・柔道、中学校と高校では陸上競技に取り組んでいました。

喘息もあり身体は強い方ではなかったのですが動かすのは好きで、公園や山に行ってよく遊んだりもしていました。友達といる時は中心にいるタイプではなく、どちらかというと周りに合わせるタイプだったので、高校の進学や就職までも周りに流されるがままに決めていました。

今思えばもっと自分の意思で決めた方がよかったと思いますが、当時は空気や流れを読むほうが楽だったので、そのようにしたのかもしれません。

高校卒業後は、工業高校の土木科出身ということもあり、愛知県にある道路工事の会社に就職しました。

この就職が人生の大きな転機になったと思います。

現場仕事はイメージ通り過酷なもので、今更だから言えますが、25時間労働や週7で3時間睡眠の出張など、ハードな経験も色々としました。その中でもやり甲斐を感じ楽しく働いていたのですが、少しずつ「このまま定年まで道路工事をするのか？」というモヤっとした感情が湧いてきました。

人生一度きり、やりたいことをやりきりたい！

そう思った当時の自分は、陸上競技をしていた学生の頃から興味のあった「スポーツトレーナー」という道に進むことを決意します。

これが初めて自分で決めたやりたいことだったのかもしれません。

その後、大阪にあるスポーツトレーナーの専門学校に入学しました。カリキュラムとしては、トレーナーとして活躍する為の知識や技術を学んでいきます。解剖学、栄養学、心理学やトレーニングマシンの使い方、現場実習などです。

ただトレーナーといっても様々あります。スポーツチームや実業団などで活躍するアスレティックトレーナー、マンツーマンで一般の方にダイエット指導などを行うパーソナルトレーナー、整体やリラクゼーションの現場で活躍するメディカルトレーナーなど、色んな形で活躍しています。その中で学生時代の経験を通して「パーソナルトレーナー」を選択しました。

CMで話題だった某大手パーソナルジムが出始めたこともあり、これからパーソナル業界は、健康やダイエットのニーズが高まることで、まだまだ伸びると確信したからです。

専門学校を卒業後、1年間のフリーランス生活を終え、某大手パーソナルジムに就職しました。当時業界では某CMで有名なパーソナルジムに続く2位で、物凄い勢いで業績を伸ばしていました。

過去の経験とタイミングがよかったこともあり、入社から数ヶ月で店長代理、店長へと就任し、一瞬だけですが全国最年少店長だったこともあります。

中間管理職と同時期に、近畿エリアの新人研修講師、本社でのリスクマネジメント委員に抜擢されました。近畿エリアでは上位の成績を維持し、社内ロープレ対抗戦で、東京の決勝本戦まで勝ち進めた実績もあり、振り返れば様々な経験をさせていただきました。

その後、会社が大きくなっていく中で自身も様々な経験をする内に、会社と自分の業界に対する方向性や価値観が合わなくなっているのに気がつきました。

「迷った時はワクワクする方を選択する」自分のマイルールに則り、ワクワクしかしない独立を決意しました。自分の力でどこまでいけるのか、やってみたくなりました。

全ての決定権が自分に委ねられる起業。不安もありましたが、楽しみやワクワクが強かったことを覚えています。2020年4月に神戸三宮でお店をオープンしました。

この頃から個人経営のパーソナルジムが増え始め、フィットネス業界が飽和状態になります。

パーソナルトレーニングのサービスだけでは差別化が難しいと考え、独立と同時に別の武器を手に入れたいと考えていました。医療系国家資格の中で、今後1番可能性の幅が広がりそうな「はり師・きゅう師」を選びました。

美容鍼灸が話題になり始めており、顔に数十本もの鍼を刺して顔や肌のトラブルを改善する圧倒的な効果に衝撃を受けました。結果的に起業家と学生の2つの顔で挑戦していくことになります。

鍼灸学生となった私は、午前中にセッション、昼から夕方まで学校で授業、夕方から夜までセッションというハードな日々を過ごしていました。

ただ学校に行ってるといっても、好きなことを学んでいるのでそんなに苦にはならなかったです。
鍼灸ならではの東洋医学やツボ、治療技術まで幅広く学びました。

特に昔から興味のあった美容鍼を学べたのも、今後の事業展開でプラスになると考えています。入学から3年後、見事に国家試験に合格し鍼灸師の免許を取得することができました。